11月17日、BSIのオイル交換とATの点検も予定通り進んで愛機の引き揚げのためBMW Tokyo Bayにお邪魔するので先日内覧会で見た新型7シリーズの試乗を段取りしておいて頂きました。
直列6気筒のディーゼルエンジン、昔セドリックに搭載されていたRD28を運転したことはありますがそれ以来ディーゼル車といえば4気筒か、たまに大型トラックの6気筒ぐらいしか経験がありません。
ここはひとつ人生勉強として試乗しない手はないということで・・・
新車で購入することは今の私には到底できませんが、世の中何が起こるかわかりません。
志は高く、目標ははっきりと持っていると案外近づいてきてくれたりするのもです。
せっかくの機会なので奥と二人で試乗です。
奥は買えない車に試乗してまったくどうするの?
買えもしないのに営業の彼の時間をとらせて。。。とぶつぶつ言っています。
確かに奥の言うとおりなのですが、ちょこっと良い夢をこのように見れるのもBMWを購入した特典のひとつかもよと言ってみたり。
ご対面
今回はこちらBMW 740d xDriveです。
試乗の時の車までの道のりがなんともどこかのお店の「お客様ご案内で~す。 ○○さんがカーテンの向こうで・・・(以下自粛)」のような気持ちになってイケマセン (笑)
ご対面とか書いてるからいけないのですが。
冗談はこのくらいにして。
先ずはぐるっと一周眺めてみます。
このすっと、しかもまっすぐに厚みを持ったまま伸びたノースが美しいです。
運転席からエンジンフードを眺めることができる車は運転しやすく近年のコンパクトクラスにありがちな先が見えない運転しにくいデザインに行かないところが良いです。
私はセドリック、リンカーン、センチュリー、クラウン、セドリック、またクラウンとこの手の車をを乗り継いできたのでやっぱりこのカタチが好きなのです。
この後姿、すっきりした印象ながらも質素ではなく重厚間も忘れずに高級な印象が漂う雰囲気、セダンらしくていいですね。
エッジの効いた平たいTL、すばらしいです。
特にリアフェンダーとのチリの部分が直線なのはTLアンテナ基台の取り付けを考慮すると最善のデザインです。
雨の後は水滴がたまりやすくしみになりやすいかも知れませんね。
フロント・リアともにあまり絞られていないデザインもこのクラスのセダンとして好感が持てます。
ずいぶんとコンパクトの見えるエンジン。
まあフロントが長いのでそう見えるのかもしれません。
アイドリングの騒音は案外エンジンフードを開けてここで効く限りでは私の218dとびっくりするほどの差はない印象です。 エンジン自体を触っても指を通して伝わる振動も比べると多少少ない程度です。 ある意味218dが優秀なことに気だつく良い機会とポジティブに考えてみたり。
で驚いたのは、エンジンの前方を見てみると、防音材ですっぽりと覆われています。 そうですエンジンの前にクーリングファンが繋がっていないのです。
いわゆる補機類が無いようなイメージです。
隙間が開いてその更に前に電動ファンとラジエーターがある状態です。
アイドリングストップやエネルギーリソースのマネジメントが進むとこうなるんですね。
内装
やっぱりセダンのレイアウトっていいですね。
横で奥は楽器も積めないセダンじゃしょうがないとか言っていますが、好きなものは好きなのです。
(内心コルベットを3台も乗り継いだ人がよく言うよと思いながらも我慢我慢。)
このブラウンとブラックの内装色の組み合わせもいいですね。 ベージュが一番好きなんですが最近はこの組み合わせもいいかなと思ってます。 フロアの汚れが目立たないのが便利です。
リアの装備はもう「Fパケ」ですね。
そういえばセンチュリーに乗っているときに一度も使わなかった可搬式のカセットテーププレーヤを思い出しました。
リアシートはもう何の文句もありません。 もちろんフロントもありませんが・・・
頭上空間は十分でレッグスペースもOK。
再度の窓の下端の高さが抑えられていて視界が良いことは○です。
これはセダンとしての重要なポイントですね。
ここがダメだとまったく後ろに乗りたくなくなります。
運転席に座ると、操作はいつもと同じ印象で違和感ありませんが、感触はずいぶんと異なります。 質感は異次元!
それからレザーシートの香り、いいですね。
方向指示器の操作は218のそれのようなスイッチ式ではなく、コンベンショナルな押し込んでキャンセラーで戻るタイプで、もちろん半押しの機能もあります。
この押し込み式がやはり便利です。
ウインカーをキャンセルしたいときにレバーを戻せは良いだけなので、焦ってキャンセルしようとして何度も上に押したり下に押したりして不必要にウインカーを左右にチカチカさせてしまうようなことなく当然のようにスマートに操作できます。
ナビの画面も髄うんと大きく、また表示も精細で218に比べると圧倒的に見やすくなっていました。
ただしひとつ気づいたことは横に広くなってもナビを使う際は進行方向は上下に広がるのであまり効果が高くないことです。 もちろん画面をスプリットして他の情報表示に使うという点では一理あります。
画面に触れずに手のモーションでナビなどをコントロールできる機能も反応がよくなかなか面白い機能です。
ある意味声を出して操作するヴォイスアクティベーションコントロールが苦手ではるシャイな日本人には向いているかもしれません。
私はヴォイスアクティベーションコントロール苦手です。 恥ずかし訳ではないのですが日本語の発音がダメなようで認識率がもうお話になりません。
英語のほうが良いぐらいでした(爆)
そしてトランクルーム。
不躾棒は持っていきませんでしたが奥行き高さもあり更にトランクリットのアームがカバーされているので荷物を挟むことも無く使いやすそうです。
ただしTLアンテナのケーブル配策に工夫が必要です。
走ってみて
まず気づくのは、小回りが利くこと。
4輪操舵の恩恵ですね。
218から乗り換えてもランクル79のような曲がらない感覚は一切無し。 加えて4輪駆動でありながらタイトコーナーブレーキングも一切感じません。
ステアリングも軽いのでスイスイ回せて楽チンです。
スポーティーに感じさせるために敢えて重たく設定するような姑息な手段は一切無し。 普段街中を快適に移動できる車としてはこれ大切です。
そして見切りの良さ。
前方にエンジンフードが見えて、しかもサイドパネルが前から後ろに向かって暴れていないので、車体の向きを自然に把握できます。 こういう些細な積み重ねがストレスの少ない運転に貢献します。
218ではバックで駐車する際にどうしても車体が右に斜めになってしまう傾向があります。 これはシートとステアリングの向きとインテリアを含めたデザインが原因と思われます。 7シリーズではこのような印象はありませんでした。
走り出してブレーキをかけると気づく仕上がりの良さ。 (まだ駐車場出てません!)
車体が止まる前にはアイドリングストップが入る、またはトラクションが切れ、そこからタイヤが完全に停止するまでの間にブレーキムラが存在しません。 そのままエンジンが稼動してクリーピングのトラクションが継続している状態でのブレーキコントロールのような感触でスムーズに止まれます。
これは素晴らしいです。
このモデルの一番感心したところです。
218ではこの時にどうしてもかっくんブレーキになってしまいます。
それを防ごうとブレーキを緩めるとエンジンが再始動してトラクションも掛かり止るはずが前に出ようとしてあわててブレーキを踏みなおして結局カックンブレーキになってしまいます。
道路に出て走行し始めると、アイドリングではディーゼルらしい音と振動のエンジンが何処かに行ってしまい、大変リニアでスムーズな加速をします。
道路のカーブに合わせてステアリングを向けるとすっとその方向に車が行きたいかの様に向かっていきます。
これは気持ちが良いですね。
加速の際もトルクフルなエンジン、スムーズなAT、そして引っ張られるわけでもなく、押されるわけでもなく並行移動するようにすんなりとしかも素早く進む感触は快適です。 ロールを感じるであろう程度の速度でカーブに進入してもほとんどロールを感じません。
かといって硬いわけでは決して無い乗り心地。
なんだか三本氏がよく言っていた「疲れているときこそ運転して帰りたい車」そのものですね。
路面状況をセンサーで感知して、ナビから道路形状を勘案してサスペンションやトルク配分、ぶれーキングを統合的に制御する機構で実現しているとのことでした。
セダンのフラッグシップモデルだけあります。
お値段もすごいことになっていますが・・・
これだけそろって試乗時の燃費は9km/Lでした。
普段の通勤であれば余裕で10Km/Lは超えそうですね。
このシリーズにディーゼルを搭載する決断は評価に値します。
これまで快適性を求めてリンカーン・タウンカーやセンチュリーに乗ってきましたが、決して燃料費を一切考えず犠牲にしてでもセダンに乗りたいと思って乗っていたわけではありません。 毎日60km以上走っているので結構な燃料代を毎月使っていましたが、高級車種でもディーゼルエンジンがあれば一番合理的な選択になります。
浮いた燃料費を車両費に回せます。
昔117クーペにディーゼルがあったなぁ。 あの気持ちわかります。
でも、これ買うには・・・35年ローンありますか?
あっ、ありませんか。。。
218d大事に乗ります。
奥の評価は?
で、助手席に乗っていた奥も、この快適さは評価しているようです。
クーラー付シートが一番のお気に入りのようでしたが・・・
でも、1000万円越えのくるまは買えません・・・
「奥がこの車買ったらどこに連れて行ってくれるの?」と一言。
「いろんなところにつれていってもらえるなら1600万は高くない」と。。。
私はいまさらながら気付きました、奥にとってはどの車に乗るのかよりも、私とどこに出かけられるのかがもっと重要だという事。
車磨いたり、自宅で土木作業や工作ばかりしていないでお出かけしないとダメですね。
(ほとんどは奥の注文の品々なんですが・・・)
ということで、クリスマスはBMWで行くBlue Note Tokyoに決めました!
追伸、BMWの紙おしぼりはずいぶんと分厚いですね。
スポンサーリンク